早く観たいな「日本沈没」
もうすぐ公開の「日本沈没」リメイク版。
結構楽しみにしています。
監督は何といっても我等が同世代、樋口真嗣。彼なら信頼できるように思います(理由は後ほど)。
その楽しみの基礎を、思春期時代に叩き込んでくれたのが、73年の東宝作品「日本沈没」。オリジナルです。
- 出版社/メーカー: 東宝
- 発売日: 2003/09/25
- メディア: DVD
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樋口尚文は、「『砂の器』と『日本沈没』70年代日本の超大作映画」の中で、“すざまじい重量感”と表現していますが、まさにその通り。
国土が物理的に消失してしまうという未曾有の国難に直面し、その対処に“仕事”として向き合う男達の群像ドラマだったと思います。
こんなものを思春期に見てしまったら、その後の職業観やら仕事観に影響してしまいます。
格好よかったんです。出演者達が皆。
藤岡弘。小林桂樹。滝田裕介。二谷英明。中丸忠雄。島田正吾。丹波哲郎。
そう、丹波哲郎演ずる山本総理大臣には痺れました。
丹波総理の名場面が2つ。
①“門を開けてください! 私は総理大臣山本です!”
東京大地震の難を逃れようとする群衆が皇居に殺到。警備の機動隊と衝突寸前になったとき、官邸の電話口で宮内庁に叫ぶ動のシーン。
②“何もせんほうがいい・・・?”
長く強力に政財界を裏側から動かしてきた島田正吾翁から、識者の最も有力な国民避難策骨子を聞かされた丹波総理。言われた言葉をかみ締めるように聞き返し、みるみるうちに目に涙がたまっていく静のシーン。
- 作者: 丹波哲郎,ダーティ工藤
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私はこういうポリティカルフィクションを観続けたいと切に望みます。
このように、オリジナル版は私にとって思い入れたっぷりのお気に入りなのです。
本当はリメイクなど無くてもよかったのですが、同世代の樋口監督であれば、きっと自分と同じような思春期体験としてオリジナル版を観ているはず。
その一点に信頼を置きたいと思っています。
なので、楽しみにしているのです。