桜の季節。訃報のこと、その他のこと。

植木等氏が逝ってしまいました。
本当にシンクロしたのは私等より上の世代なのですが、それでもクレージー・キャッツ全盛期の凄さは子ども心にも響いていました。その中でも空前絶後のキャラクター。最高でした。
“無責任男シリーズ”では「日本一のホラ吹き男」が好きでした。

日本一のホラ吹き男 [DVD]

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この名コメディシリーズ、植木演ずる“無責任男”、大抵は「平等(たいら ひとし)」「中等(なか ひとし)」という役名でしたが、決してチャンポランな人物ではありません。映画を何本か観ていただけばわかりますが、常に問題解決を考え続け、発想の転換を行いながら前進を怠らない努力のひとです。
それを軽佻浮薄、薄ら笑いと人を喰った表情で貫き通し、どんな困難にも凹んだりめげたりする姿を晒さない、強靭な主人公像だったのです。“無責任”という言葉のイメージとは異なっているのです。
その意味で、植木等は紛れもなく、昭和の高度成長期の勤労者のシンボルでした。そして、まったく古びていない。今の時代の私たちにも必要な何かを持っているキャラクターです。  合掌。



フィギュアスケートのシーズンがほぼ終了しました。巷は真央ちゃんの躍進とミキティの復活&新女王に染め上げられていますが、私は違うところに目を奪われています。
昨年から、私が贔屓にしているのはキミー・マイズナー

こんなに可憐なアスリートを私は知りません。きっと隠れ支援者は多いはず(笑)。勿論、キム・ヨナの儚げで聡明な存在感も好き。美しさを競う稀有なスポーツなのですから、美しいものを美しいと評価したいです。
因みに、フィギュアと私の出会いは、中学高校時代に読んだ槇村さとるのマンガたち。

愛のアランフェス 1 (集英社文庫(コミック版))

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白のファルーカ 1 (集英社文庫(コミック版))

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年度替りの忙しさでゆっくり鑑賞できませんが、今、興味ある作品がこれ。

「鉄人28号 白昼の残月」
物心ついたとき、初めて私の心をとらえたコンテンツはTVアニメ「鉄人28号」でした。何故か「アトム」ではなかったのですね。横山光輝原作のロボットアニメ。よくお絵かきしてました。
この鉄人というロボットは、旧日本軍が戦局挽回に向けて極秘裏に開発していた新兵器、だった訳ですが、今回の劇場アニメ化にあたっては、そのあたりの時代背景に徹底してこだわっているようです。つまり、未来を描くのでなく、ロボットアニメを通じて過去の戦争にまつわる悲劇を描こうとする試みのようです。注目しています。