印象深い劇場鑑賞作(時系列)
最近覗いていただけるようになった方も少しだけ増えてきました。ですので自己紹介代わりにリアルタイムで影響された作品について記してみたいと思います。今年5月初旬に記したページの複写焼き直しに過ぎないのですが、ご参照いただければ幸いです。
優れた作品としての評価ランキングではありません。あくまでリアルタイムに劇場で接して影響された作品を年代順に並べました。ビデオおよびディスク鑑賞、旧作の名画座鑑賞は今回割愛しています。それは別の機会に記したいと思います。
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幼稚園児の頃、母親にせがんで連れて行ってもらいました。自らの意思で映画館鑑賞した初めての経験。“映画って面白い”と確信した原体験です。東宝のゴジラ映画の単調な迫力に比して、生物としての怪獣描写に凝りがある大映怪獣映画は割りと好きでした。同時上映は「大魔神逆襲」。この映画体験がなかったら違う人生だったかもしれません。http://d.hatena.ne.jp/kaoru1107/20070318
【ポセイドン・アドベンチャー】1972 ロナルド・ニーム
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怪獣もの以外の映画も捨てたものじゃない(笑)、と思った初体験。中1の頃、家族で佐世保の劇場で鑑賞。シェリー・ウィンタースが、ジーン・ハックマンが、自らの生命を賭して道を開くシーンがいつまでも胸に残っていました。今見ても十分以上に面白い作品。最近のリメイクには触手が伸びず。
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これも中1。今にして思えばベストセラー人気を当て込んで急造された作品です。往年の黒澤映画ばりの重厚な男たちの群像劇に災害特撮場面を散りばめ、あまり類似作のない特異な出来栄え。昨年のリメイクも見ましたがレベルが違いすぎます。格好いい社会人男性像はこれで刷り込まれたものです。快優丹波哲郎の山本総理は必見の演技です。http://d.hatena.ne.jp/kaoru1107/20060925
【スティング】1973 ジョージ・ロイ・ヒル
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亡父と大洋映劇(福岡の方ならわかる)で鑑賞。二人でラストに愕然としてやられて出てきました。極めてセンスが良く、知的な楽しさで満たされた幸福な映画です。この時はまだ「明日に向かって撃て!」を知らないでいた訳です。「エンターテナー」のピアノ旋律が愉快で楽しくて、本当に愛すべき作品、愛された作品なのです。http://d.hatena.ne.jp/kaoru1107/20070916
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何度も観ました。最初からラストシーンまで克明に覚えています。台詞も殆ど再現することができます。原作者の松本清張をして「小説より良い」と言わしめた作品。迷宮入り寸前の殺人事件を地道に捜査していく第1部。コンサートと捜査会議をカットバックしながら叙情を全開にする第2部のバランスが絶妙。狂言回しに徹した丹波哲郎の味も見事に生きていて素晴らしい。差別表現の問題があるのでもうTV放映はないはずです。
【JAWS・ジョーズ】1975 スティーブン・スピルバーグ
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世間の誰もが納得する怪獣映画がないという不満を一発で解消してくれた作品。その完成度の高さは凄い。過不足のない語り口。怪物の怖さと桁外れのパワーを絵で表現しきる演出と編集の冴えは素晴らしく、以降のスピルバーグ作品は「未知との遭遇」を除けば皆色あせてしまう・・・。ある意味で完璧な映画の1本だと思っています。
【幸福の黄色いハンカチ】1977 山田洋次
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高校2年。当時はまだ寅さんをちゃんと観ていませんでした。キネマ旬報誌上のシナリオ採録を読んで泣けて仕方がなかったのを憶えています。山田洋次の甘さ全開で、ベタ過ぎると批判されますが私は好きです。武田鉄矢が俳優デビューを見事に飾ったのも嬉しかった。今度ハリウッドでリメイクされますが、もともとピート・ハミルの短編かエッセイが原作のはずです。
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世界の不条理に向き合った青春の魂の痛みを、そのまま抉り出して映画にした1本。正真正銘の傑作だと思っています。今はないテアトル東京にて。中盤と終盤にあるロシアン・ルーレットの場面の戦慄は鳥肌もの。この質量を受けとめるのはしんどいので、まだ2回くらいしかちゃんと観ていないのですが、強く強く私の印象に残る1本です。http://d.hatena.ne.jp/kaoru1107/20070422
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宮崎アニメはこれに尽きます。日本の娯楽映画史上、最も面白い映画の何本かに入って当然の出来栄えだと思います。宮崎駿の劇場映画初監督作品です。あまりの不入りで興行が打ち切れた話は、今では誰も信じないでしょう。結局“エコ”がテーマの「ナウシカ」から一般受けした訳で、娯楽映画の巨匠のはずがどこか社会的メッセージばかりで持ち上げられてしまいました。私は残念に思っています。
【駅 STATION】1980 降旗康男
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この映画は簡単に他人に薦めにくいです。TVシリーズをちゃんと鑑賞した上で観ないと殆ど訳がわかりません。視聴率低迷で番組が打ち切り終了された最終数話のTVアニメを、劇場作品化することで究極の表現で監督の作家性を貫いた極めて特殊な映画だからです。戦争と人間、人間存在の無常観、その再生への希望をここまで真っ正直に表現した映画を私は他に知らないのです。http://d.hatena.ne.jp/kaoru1107/20060924
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「好きな映画は?」と問われると、どうしてもこの作品が口をつきます。愛すべき小品だと思っています。タイトルバックとエンドロールがどちらも素晴らしく、どのシーンも好きでたまりません。タイムリープの表現のユニークさと美しさはCGでは味わえない独特の感覚。http://d.hatena.ne.jp/kaoru1107/20060915
【映画クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶモーレツ!オトナ帝国の逆襲】2001 原恵一
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どの時代どの社会でも、未来の幸福を目指して努力することでしか生活は維持できないと伝える紛れもない傑作。偏見なく評価して欲しいと願う1本。原監督は木下恵介の再来だと思っています。今年公開の「河童のクゥと夏休み」を観れば、きっとわかっていただけると思います。
http://d.hatena.ne.jp/kaoru1107/20070729
http://d.hatena.ne.jp/kaoru1107/20070722
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筒井康隆の原作を見事に映像化した83年の大林版を踏まえ、新たな傑作を生み出した細田監督には敬意を表します。面白くて爽やかな青春映画を観る幸福を久し振りに味わいました。83年版が死と停滞を底流にしているのに対し、本作はあくまで前向きな未来への希望と期待にこだわります。その作家の姿勢が心地よくて潔いのです。http://d.hatena.ne.jp/kaoru1107/20060728
http://d.hatena.ne.jp/kaoru1107/20070623
ひとまず、この形式の自己紹介はここまでです。お付き合いいただきありがとうございました。
そのうちにまた別の形式で記したいと思います。