タ行/洋画

「トゥルー・グリット」2010

コーエン兄弟とはどうにも波長が合わず好きになれずにいました。でも本作はお見事。腹に響くエンターティメントを魅せてくれました。アカデミー賞ノミネート10部門は伊達じゃなかった。ジョン・ウェイン主演「勇気ある追跡」1969の事実上のリメイクになる本…

「ダウト〜あるカトリック学校で〜」2008

メリル・ストリープとフィリップ・シーモア・ホフマンが真っ向勝負した演技合戦。舞台劇の映画化として圧倒的な見応え。戯曲を書き舞台を演出したジョン・パトリック・シャンリィ自らが脚色・監督しただけあって、シナリオの狙いを完璧に映像化しています。…

「ダークナイト」2008

アメコミには肌が合わず、もともとバットマンの物語には接点がありません。幼い頃に放映されてたアニメも、ティム・バートンがマニアックに創作したバージョンも縁がありません。前作「バットマン・ビギンズ」2005すら見落としている自分に本作を云々する資…

「大統領の陰謀」1976

1972年6月17日夜、米国ワシントンのウォーターゲートビル内にある民主党本部オフィスに侵入した不審者5人が現行犯逮捕された。彼らの目的は盗聴器の設置。当時は大統領予備選挙の真っ最中、現職のリチャード・ニクソン(共和党)の再選が確実視されていた。…

「チャーリー・ウィルソンズ・ウォー」2007

この数年で随分米国のメッキは剥がれたと思っています。しかし、こんな映画を見せられると、アメリカを舐めてはいけないと思い知らされます。ハリウッドはそうそう薄っぺらではありません。トム・ハンクス自身が製作にも参加して主演、「卒業」1967のマイク…

 「飛べ!フェニックス」1965

ロバート・アルドリッチ監督作品で私にとって真にリアルタイムなのは遺作である「カリフォルニア・ドールズ」1981なのですが、ディスクも未発売でして記憶が曖昧。そこでこちらを記すことにします。(「C.ドールズ」は本当に傑作なのですが、どうしてDVD…

 「ディア・ハンター」1978

日本公開は1979年。アカデミー作品賞を冠に、確かGW興行の目玉のひとつでした。今は無きテアトル東京に出かけていった記憶があります。 白状しますと、18歳になったばかりの私は、この映画を受けとめるにはあまりに未熟な精神しか有していませんでした。情…

  「チャンス」1979

ずっと忘れられない、不思議な感慨をもたらす映画。名優ピーター・セラーズ晩年の傑作「チャンス」。セラーズはこの年、アカデミー賞の主演賞にノミネートされましたが受賞はならず(確か、「クレイマー、クレイマー」のダスティン・ホフマン)。でも大ベテ…

 「トゥモロー・ワールド」2006

ハリーポッターの3作目に抜擢されたメキシコ出身の新鋭監督、アルフォンソ・キュアロンの新作。きっと評価は分かれるし興行的にも難しいと思いますが、私は大いに感心しました。 2027年。新生児が誕生しなくなって18年。世界は厭世観に支配され暴力と無秩序…

 「父親たちの星条旗」2006

劇場で観てまいりました。 行きつけのシネコンは最新鋭ですが連休中でも賑わいはまばら。私が観た回は200名定員の小屋に30人も入ってませんでした。残念ながらこれでは閉鎖も時間の問題でしょう…。 太平洋戦争末期の激戦、硫黄島攻防戦を日米双方の視点で映…