2007-12-01から1ヶ月間の記事一覧

 「魍魎の匣」2007

本年最後の劇場鑑賞。久し振りに歌舞伎町のミラノ座へ。 京極夏彦の“京極堂シリーズ”は10年程前に愛好していた原作。中でもこの「魍魎の匣」はマイベスト。ただ、書店でご覧になった方はお分かりのように、あの分厚い原作に盛り込まれた膨大な情報量を2時間…

 「ブラックブック」2007

デ・パルマの「ブラック・ダリア」と紛らわしいですが、こっちは久々のポール・ヴァーホーヴェン作品。これは好きです。私の評価は非常に高いです。今年観た洋画ではNo.1と言えるでしょう。それほどに見事でした。 日本人には馴染みの薄いドイツ占領下のオ…

 「イタリア旅行」1953

ロンドン在住のアレクサンダーと妻のキャサリン。二人は別荘売却の商談のため、観光を兼ねてナポリを訪ねる。経済的には困らないアッパークラスだが、結婚後8年で子どもはなく、所謂“倦怠期”。ナポリ、カプリ、ボンベイと、イタリアの名所旧跡に滞在しなが…

 「アイ・アム・レジェンド」2007

ひょんなことから公開直後に劇場鑑賞して来ました。TVCMを何度か見た以上の予備知識なし。どんな映画だろうかと思いましたが、多額の予算を投下したビジュアルの見応えで面白く観ることができました。中高生諸君の冬休み用娯楽作としては良い出来ではな…

 「39 刑法第三十九条」1999

2000年前後、私は映画と縁遠くなっていた時期で、故に本作も観ないままに過ごしていました。それを後悔しています。これは傑作です。 森田芳光監督はデビュー作「の・ようなもの」1981からリアルタイムで観てきています。現在公開中の「椿三十郎」はちょっと…

 「豚と軍艦」1960

いかに巨匠、名匠といえど肌の合わない監督・作家というのはいるもので、私にとって故今村昌平監督とはまさにそういうお方でした。唯一リアルタイムで観た「復讐するは我にあり」1979の重厚さと壮絶さに素直な感動を憶えた他は、なかなかその作品世界に入り…

「ウルトラマンメビウス&ウルトラ兄弟」2006

“ウルトラマンシリーズ生誕40周年記念作品”として昨年放映されたTVシリーズの劇場映画版。単体の文芸作品としての質感はともかく、長きにわたって少年たちのアイドルであり続けているキャラクター系譜のイベント映画としての完成度を追及しています。 “現…