ハ行/洋画

「BOY A」2008

ノーマークで見落としていた英映画の小品。しかし観るべき価値のある佳作。“少年A”とのタイトルが示すとおり本作のモチーフは少年犯罪。それも“更正”を真正面から捉えてみせた。重いテーマながら観客の関心をラストまで引っ張る語り口と出演者の演技が見事。…

「ブラック・レイン」1989

公開から20年が経過したが、実はずっと未見でした。リドリー・スコットが大阪ロケで撮るサスペンスアクション。マイケル・ダグラスと高倉健の共演、当時旬のアンディ・ガルシアの出演等々。ワクワクさせる話題は尽きなかった。しかし、それらすべてを凌駕し…

「ホット・ファズ “俺たちスーパーポリスメン!”」2007

昨年夏の劇場公開はファンのリクエスト運動の成果だったとか。ようやくDVD観賞。これはもう、理屈ぬきで支持。愛すべき素晴らしきバカ映画。こんな娯楽映画への愛情溢れる一本を手渡されたらお手上げです。小難しい御託はさておいて、存分に味わい楽しむ…

「炎のランナー」1980

1980年イギリス映画にしてアカデミー賞作品賞受賞作。当時飛ぶ鳥を落とす勢いだったヴァンゲリスの印象的な旋律に乗せて、スローモーションの短いカットを畳み掛ける編集と、1920年代のヨーロッパの雰囲気をシックに描いたスタイリッシュな映画。1924年パリ…

「バンテージ・ポイント」2008

「バンテージ・ポイント」の面白さは、決して大統領暗殺テロという社会派的素材にあるのではありません。 極論すれば、モチーフとなる事件は何だって構わない。面白さの核心は“語り口”。そのテリングの切れ味の豊かさと楽しさ。重大事件発生までの30分間を、…

 「ブラックブック」2007

デ・パルマの「ブラック・ダリア」と紛らわしいですが、こっちは久々のポール・ヴァーホーヴェン作品。これは好きです。私の評価は非常に高いです。今年観た洋画ではNo.1と言えるでしょう。それほどに見事でした。 日本人には馴染みの薄いドイツ占領下のオ…

 「ひまわり」1970

おそらく私の最も愛するラブ・ストーリー。久しぶりに再見です。 画面いっぱいに映し出されるウクライナ地方のひまわり畑。そこにかぶさるヘンリー・マンシーニ入魂のメロディー。“哀切”という感情を具象化したひとつの事例。 ひまわり デジタルリマスター版 …

 「ブロークバック・マウンテン」2005

これも遅ればせながらDVDでチェック。いや、これは凄い作品です。 アカデミー作品賞を逃したことがニュースになったのも十分納得できます。 ポール・ハギスの「クラッシュ」もハイレベルな作品だと思いますが、これはその上を行っています。 1963年、ワイ…